2023年12月に読んだ本

読書日記月別
記事内に広告が含まれています。

2023年12月に読んだ本をまとめました。
人気作家さん、話題の本を中心に読んでいます。

私の満足度・おススメ度でをつけています。

★★★★★ とても良かった!!人に薦めたい!これを読まないなんて、人生損している!

★★★★  とても良かった!充実した時間をありがとう。是非、読んでみてください!!

★★★   読んで良かった。面白かったです。読んで損はない!

★★    少し難しかったかな?あなたの意見を聞かせてください。

     う~ん、今の私には難解だった。また、再挑戦します。

あくまで私の基準です。本選びの参考になればうれしいです。

アリアドネの声 井上 真偽


★★★★

TVドラマ『探偵が早すぎる』の原作者・井上真偽の話題の新刊。

story:事故で、救えるはずだった兄を亡くした青年・ハルオは、贖罪の気持ちから災害救助用ドローンを扱うベンチャー企業に就職する。業務の一環で訪れた、障がい者支援都市「WANOKUNI」で、巨大地震に遭遇。ほとんどの人間が避難する中、一人の女性が地下の危険地帯に取り残されてしまう。それは「見えない、聞こえない、話せない」という三つの障がいを抱え、街のアイドル(象徴)として活動する中川博美だったー。崩落と浸水で救助隊の進入は不可能。およそ6時間後には安全地帯への経路も断たれてしまう。ハルオは一台のドローンを使って、目も耳も利かない中川をシェルターへ誘導するという前代未聞のミッションに挑む。無音の闇を彷徨う要救助者の女性と、過去に囚われた青年。二人の暗闇に光は射すのかー。(「BOOK」データベースより)

誰もが快適に暮らせる未来都市「WANOKUNI」のセレモニーで巨大地震が発生。災害に強い街のはずですが…。

災害大国日本。いつ何時起こるか分からない災害に備えて、自治体や各施設では定期的に避難訓練が行われています。お互い声を掛け合って身の安全を確保したり、誘導灯を頼りに避難したり。しかし、それは見聞き、話すことの出来る健常者であることが前提の訓練です。もし、被災者がコミュニケーションをスムーズに取ることが難しい障害者であったらどうだろうかー。

この物語の主人公・ハルオが見ることも聞くことも話す事も出来ない障害者を救出する前代未聞のミッションに挑むことに。地下5階の建物はただでさえ避難困難な上、浸水、火災、崩壊のタイムリミットが迫っており、絶体絶命

次から次へと降りかかる災難に強い思いで立ち向かうハルオ。人の心の優しさに励まされ、強さに勇気づけられる物語。最後にあっと驚く結末が待っています。

井上真偽(イノウエマギ)
神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理(プレディケット)』で第51回メフィスト賞を受賞してデビュー。2017年『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』が「2017本格ミステリ・ベスト10」の第1位となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(「BOOK」データベースより)

六人の嘘つきな大学生 浅倉 秋成

★★★★★

TV番組「王様のブランチ」が主催する「2021年ブランチBOOK大賞」大賞受賞作品。その他、多数のミステリーランキングにランクイン。映画化も予定されています。

story:IT企業「スピラリンクス」の最終選考に残った波多野祥吾は、他の五人の学生とともに一ヵ月で最高のチームを作り上げるという課題に挑むことに。うまくいけば六人全員に内定が出るはずが、突如「六人の中から内定者を一人選ぶ」ことに最終課題が変更される。内定をかけた議論が進む中、発見された六通の封筒。そこには「●●は人殺し」という告発文が入っていたー六人の「嘘」は何か。伏線の狙撃手が仕掛ける究極の心理戦!(「BOOK」データベースより)

この中に犯人がいるー。ミステリーの醍醐味を味わえる戦慄と緊迫のシチュエーションですが、就職活動中の6人の学生は意外な場所でこの状況に遭遇します。物語の舞台は、一つの合格枠を巡ってディスカッションするはずの部屋。ある出来事を境にその場所が密室の事件現場に。

ロジカルな謎解き、緊張感が高まる会話劇、疑心暗鬼の中繰り広げられる心理戦など、ミステリーのスリルもありながら、人間模様もしっかりと描かれていて面白い。同志だと思っていた仲間が、ライバルになり、敵としてお互いを追い詰めていく。それぞれの立場や状況が目まぐるしく入れ替わり、先の読めない展開にページをめくる手が止まらなくなるでしょう。

人間の本質に共感したり、恐怖を感じたり。人間不信になるかも知れませんが、そこがまた、面白い。イチオシのミステリー小説です。

浅倉秋成(アサクラアキナリ)
1989年生まれ。2012年に『ノワール・レヴナント』で第13回講談社BOX新人賞Powersを受賞しデビュー。19年に発表した『教室が、ひとりになるまで』が、第20回本格ミステリ大賞“小説部門”と第73回日本推理作家協会賞“長編および連作短編集部門”にWノミネートされる。21年に刊行した本書は、2022年本屋大賞にノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(「BOOK」データベースより)

リカバリー・カバヒコ 青山 美智子

★★★★★

本屋大賞ランクイン常連の人気作家・青山美智子の最新作。

story:新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの公園にある古びたカバの遊具・カバヒコには、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説が。アドヴァンス・ヒルの住人は、悩みをカバヒコに打ち明ける。成績不振の高校生、ママ友と馴染めない元アパレル店員、駅伝が嫌な小学生、ストレスから休職中の女性、母との関係がこじれたままの雑誌編集長。みんなの痛みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。(出版社より)

おやじギャク風のダジャレだけど、なんとなく語呂が良い『リカバリー・カバヒコ』。この小説はタイトルのごとく、疲れた心を癒してくれる連作短編集。日々の暮らしの中で感じる心許なさや、ちょっとした躓き。些細な事だけれど、じわじわと体を侵食していくような悩みを和らげてくれる5つの物語です。

理不尽な出来事や、ままならない自分の気持ち。誰にだって心のバランスを上手に保てない瞬間があります。5人の主人公たちが抱えているもやもやした気持ちに共感し、人の優しさに心温まる。彼らと共に読者の不安も、ささくれた心もカバヒコがリカバリーしてくれるかも。

先日、『お探し物は図書室まで』が「2023年の必読書100冊」(米「TIME誌」)として世界中の作品の中から選出されたそうです。青山美智子作品の癒し効果はワールドワイド。
寒い冬に心温まる一冊をどうぞ。

青山美智子(アオヤマミチコ)
1970年生まれ、愛知県出身。大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を執て執筆活動に入る。デビュー作『木曜日にはココアを』が第1回宮崎本大賞受賞。『猫のお告げは樹の下で』が第13回天竜文学賞受賞。『月曜日の抹茶カフェ』が第1回けんご大賞受賞。(以上、宝島社)『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)『赤と青とエスキース』(PHP研究所)で2021・2022年本屋大賞ともに第2位。『月の立つ林で』(ポプラ社)で2023年本屋大賞第5位(「BOOK」データベースより)

可燃物 米澤 穂信

★★★★

2023年ミステリーランキング3冠を達成した連作短編ミステリー。

story:太田市の住宅街で連続放火事件が発生した。県警葛班が捜査に当てられるが、容疑者を絞り込めないうちに、犯行がぴたりと止まってしまう。犯行の動機は何か?なぜ放火は止まったのか?犯人の姿が像を結ばず捜査は行き詰まるかに見えたが…(「可燃物」)。連続放火事件の“見えざる共通項”を探り出す表題作を始め、葛警部の鮮やかな推理が光る5編。(「BOOK」データベースより)

直木賞作家・米澤穂信初の警察小説は、激シブの刑事・葛が主人公のミステリー。
決して派手なトリックや、アリバイ崩しがあるわけではないけれど、警察の地道な捜査や仮説が明快に描かれており、リアルで硬派な推理サスペンスを味わえます

また、「10~15%くらいの読者が真相にたどり着いてくれると良いな」と著者が語っている通り、シンプルなストーリーで、事件の謎や状況も明確に提示されており、謎解きを純粋に楽しめます。知らず知らずの内に刑事になったつもりで謎解きに没頭しているかも。

言葉でなく、行動で示す。寡黙で堅物な中年刑事が、いつの間にかクールで頼りがいのある上司見えてくる。
ベテラン刑事・葛のように噛めば噛むほど味わいが増してくるミステリー
謎解きを楽しみたい方にお勧めの一冊。

米澤穂信(ヨネザワホノブ)
1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞奨励賞(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞しデビュー。11年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を、14年『満願』で第27回山本周五郎賞を受賞。同作は「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」の国内部門1位となり、史上初のミステリーランキング3冠を達成。翌年『王とサーカス』でもミステリーランキング3冠に輝く。21年『黒牢城』で第12回山田風太郎賞を受賞、さらに同作で22年第166回直木賞、第22回本格ミステリ大賞を受賞。また同作は史上初となるミステリーランキング4冠を達成(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
(「BOOK」データーベースより)

ツミデミック 一穂 ミチ

★★★★★

BL小説から一般小説へ。ジャンルを超えて活躍する一穂ミチ初の犯罪小説集。

story:大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中に話しかけてきた女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗った。過去の記憶と目の前の女の話に戸惑う優斗はー「違う羽の鳥」。調理師の職を失った恭一は、家に籠もりがち。ある日、小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣に住む老人からもらったという。翌日、恭一は得意の澄まし汁を作って老人宅を訪れるとー「特別縁故者」。渦中の人間の有様を描き取った、心震える全6話。稀代のストーリーテラーが放つ、鮮烈なる犯罪小説集。(「BOOK」データベースより)

コロナ禍の閉塞感に徐々に神経を蝕んでいく人々。些細な出来心や願望から日常を歪ませていくストーリーは恐ろしくもスリルがあり、背徳的な興奮があります。冷や汗が流れるサスペンスホラーのようなお話から優しい気持ちになれるものまで。どのお話も、結末までどう転ぶかわからない所が面白い。

結末が気になり、一気に読んでしまうかも。
刺激的で読みやすい短編集です。

一穂ミチ(イチホミチ)
2007年『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー。『イエスかノーか半分か』などの人気シリーズを手がける。2021年『スモールワールズ』が大きな話題となり、同作は吉川英治文学新人賞を受賞、本屋大賞第3位。『光のとこにいてね』が直木賞候補、本屋大賞第3位。今もっとも新刊が待たれる著者の一人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(「BOOK」データベースより)

百年の子 古内 一絵

★★★★★

2022年に創立100周年を迎えた出版社・小学館の知られざる歴史を描いた物語。
作家、翻訳家として活躍している古内 一絵が小学館からのオファーを受け、書き上げた記念作品。

story:舞台は令和と昭和の、とある出版社。明日花(28歳)は自社が出版する学年誌100年の歴史を調べるうちに、今は認知症の祖母が、戦中学年誌の編集に関わっていたことを知る。学年誌百年の歴史は、子ども文化史を映す鏡でもあった。祖母の軌跡を紐解くうちに、明日花は、子どもの人権、文化、心と真剣に対峙し格闘する先人たちの姿を発見してゆくことになる。子どもの人権を真剣に考える大人たちの想いを縦糸に、母親と子どもの絆を横糸に、物語は様々な思いを織り込んで壮大な人間ドラマとなっていく…。([BOOK」データベースより

日本の大手出版社の一つである小学館。『百年の子』は、百年の節目を迎えた小学館の創立から戦時中の混乱期を経て現在に至るまでの苦難と栄光の歩みが描かれている小説風社史だと表現しても過言ではないと思います。

当時では画期的な子供目線の雑誌創刊や、「戦意をあおる露骨な表現」を余儀なくされた戦時中の言論統制、検閲当時の世相が反映された暗黒史やエピソードは日本の歴史をより深く知ることが出来、実感として伝わってきます。また、文豪や漫画の神様の逸話など、天才たちの意外な一面も垣間見えて面白い。

書物の歴史を知り、思想の変革を辿る。そこには大河ドラマのようなスケールの大きな人間ドラマがありました。読み応え十分の歴史&エンタメ小説です。

古内一絵(フルウチカズエ)
東京都生まれ。『銀色のマーメイド』で第5回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、2011年デビュー。17年『フラダン』が第63回青少年読書感想文全国コンクールの課題図書に選出。第6回JBBY賞(文学作品部門)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(「BOOK」データーベースより)

狂骨の夢 京極 夏彦

★★★★★

その分厚さによってレンガ本と呼ばれている京極夏彦の代表作。累計1,000万部を超える超ベストセラー『百鬼夜行シリーズ』の第3作目。

story:夫を四度殺した女、朱美。極度の強迫観念に脅える元精神科医、降旗。神を信じ得ぬ牧師、白丘。夢と現実の縺れに悩む三人の前に怪事件が続発する。海に漂う金色の髑髏、山中での集団自決。遊民・伊佐間、文士・関口、刑事・木場らも見守るなか、京極堂は憑物を落とせるのか?著者会心のシリーズ第三弾。(「BOOK」データベースより

あやかしの仕業か、それとも完全犯罪かー。妖怪ミステリー『百鬼夜行シリーズ』の第3作目は禍々しい髑髏と亡霊が彷徨う海辺が舞台。

耳にまとわりつく海鳴りの音に人を殺したことがあると言う女。寒々しい海辺の家で起こった奇々怪々な出来事はいかにも霊の存在を感じさせるもの。次から次へと浮上するおどろおどろしい事件の数々は不気味ながらも怖いもの見たさの好奇心をくすぐり、「百鬼夜行シリーズ」の醍醐味を味わえます。

また、例のごとく不思議な縁で事件に関わってくる面々の個性も存分に発揮されていて面白い。精神が病んでいる小説家、謎を解く気のない探偵、このメンツの中にいると常識人に見える暴力刑事、怪異の生き字引である「拝み屋」。さらに、この作品では神父や心理学者までもが登場し、真実を多方面から検証するも…。

あまりにも不可解な事件の謎と恐ろしさに精神が病んでいく彼らの姿がユーモラスに描かれていて面白い。
後半、一気に謎が紐解かれていく展開は鳥肌ものです。

京極夏彦(キョウゴクナツヒコ)
1963年北海道生まれ。1994年『姑獲鳥の夏』でデビュー。1996年、『魍魎の匣』(講談社ノベルス)にて第四九回日本推理作家協会賞長編部門を受賞。1997年、『嗤う伊右衛門』(中央公論社)にて第二五回泉鏡花文学賞を受賞。2003年、『覘き小平次』(中央公論新社)で第一六回山本周五郎賞を受賞。2004年、『後巷説百物語』(角川書店)で第一三〇回直木賞を受賞。2011年、『西巷説百物語』(角川書店)で第二四回柴田錬三郎賞を受賞。2016年、遠野文化賞を受賞。2019年、埼玉文化賞を受賞。2022年、『遠巷説百物語』(角川書店)で第五六回吉川英治文学賞を受賞(「BOOK」データーベースより)

白銀の墟 玄の月 十二国記 小野 不由美

★★★★★

ホラー、ミステリー、ファンタジーと様々なジャンルで名作を世に送り出している著者・小野不由美の代表作。この『十二国記』シリーズで第5回吉川英治文庫賞を受賞。『白銀の墟 玄の月』は『十二国記』シリーズのエピソード9に当たります。

story:戴国に麒麟が還る。王は何処へ──。乍驍宗が登極から半年で消息を絶ち、泰麒も姿を消した。王不在から六年の歳月、人々は極寒と貧しさを凌ぎ生きた。案じる将軍李斎は慶国景王、雁国延王の助力を得て、泰麒を連れ戻すことが叶う。今、故国に戻った麒麟は無垢に願う、「王は、御無事」と。──白雉は落ちていない。一縷の望みを携え、無窮の旅が始まる!(出版社より)

十二国の一つ「戴国」で起こった動乱を描いたお話で、書き下ろしの新章はシリーズでも最長の四巻構成となっています。
前エピソード『黄昏の岸 暁の天』で明らかになった「戴国」の内乱。国を取り戻すべく動き出した泰麒一行は、目を覆うばかりの祖国の惨状に愕然とします。無謀な旅を続ける一行にさらなる試練が…。

戴王・驍宗の行方や、偽王・阿選の存在、一行を離れた泰麒の思惑など、謎が数多くあり、意外な真実がさらなる謎を呼ぶ展開にハラハラ、ワクワクさせられます。歴史ロマンの面白さを味わえる第一巻。壮大な物語の始まりを予感させられます。

ものの捉え方や考え方が変わる、ドキッとする言葉が沢山。
心に刺さるリアルファンタジー。学生さんを始め、多くの人の人に読んで欲しい物語です。

小野不由美(オノフユミ)
12月24日、大分県中津市生まれ。京都大学推理小説研究会に所属し、小説の作法を学ぶ。1988年作家デビュー。「悪霊」シリーズで人気を得る。13年『残穢』が第26回山本周五郎賞、20年「十二国記」シリーズが第5回吉川英治文庫賞を受賞(「BOOK」データーベースより)

タイトルとURLをコピーしました