あめつちのうた 朝倉 宏景

朝倉宏景
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阪神ファンや、高校野球のファン、甲子園に足を運んだ人なら皆知っているんじゃないかなという位有名な「阪神園芸」さん。球場を整備してくれるグラウンドキーパーがいるのです。

阪神園芸」の職人技はずっと見ていても飽きなくて素晴らしい。雨が降って中断したらサーっと出てきて、驚くべき速さでシートを敷いて、止んだらあっという間に畳まれる。その手際の良さとチームワークの良さが素晴らしいのです。

また、ライン引きを使って丸い円や直線をフリーハンドで引く白線の正確さは、まるで測ったようにきれいな仕上がりで、まさにプロフェッショナル!

story

運動神経ゼロの雨宮大地は、高校卒業後、野球の聖地・甲子園で働くことに。グラウンド整備を請け負う職人集団「阪神園芸」の新人として憧れの地を踏むも、仕事は失敗続き。落ち込む大地だったが、夢に向かってもがく同世代の仲間たちと出会い、自分の弱さと向き合うことを決意しー。涙の青春×お仕事小説!(「BOOK」データベースより)

甲子園の芝生が一年中青々しているのはどうして?

主人公は、まだ駆け出しのグラウンドキーパーで、読者は主人公と同じ目線で、グラウンドキーパーの仕事ぶりを知り、体験します。「そんな仕事もあったんだ!」「そんなことまで?」とビックリするようなことが沢山あって目からうろこ。

「高校野球の学校旗が校歌を歌っている時校歌に合わせて上がっていくよね?あれ、どうやってるの?」
「甲子園の芝生が一年中青々しているのはどうして?」
「ベンチ入りした高校生はみんな甲子園の土を持って帰れるんじゃないの?」

等々…
そして、やっぱり体が資本。思った以上に重労働なんだと思いました。

主人公を取り巻く人間模様

そんな職場に運動神経皆無の主人公、大地くんが入社してしまって、さあ大変! 🙂

彼の周りにいる元甲子園優勝ピッチャーの同僚や、歌手を目指しているビールの売り子や、男性が好きな親友など…個性豊かすぎる人たちとのやり取りの中で大地は成長していく様子が描かれています。

同僚の騎士の境遇はドキュメンタリーになりそうな感じ。大地に八つ当たりしまくりなの、本当は仲いいんでしょ?って思います。

歌手を目指している真夏は、大地とうまくいくのか、それとも騎士なのか?最後までやきもきしてしちゃいました。

そして、親友の一志はね…ポジションはピッチャーで強くて性格良し、で普通ならモテまくりのはずなのにね。大地や騎士にいろんな感情を持っています。

大地の父親との関係や弟への思い等、若者らしい悩み、仕事に対する思い、プロの仕事の厳しさなども彼の友人も含め思わずエールを送りたくなります。けんか腰ながら実は仲が良いやりとりにほっこり。

スポーツができる、観戦できるのは、影で球場を支えてくれている人達がいるから!

著者:朝倉宏景(アサクラヒロカゲ)
1984年東京都生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。2012年『白球アフロ』(受賞時タイトル「白球と爆弾」より改題)で第7回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。’18年『風が吹いたり、花が散ったり』で第24回島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)(「BOOK」データベースより)

 

~ここからは、もしアニメ化されたら…という妄想なので、興味のある方だけ~

雨宮大地:運動神経ゼロ、仕事でも失敗続きの、新米グラウンドキーパー

イメージ的に神谷浩史さんかな?でも、運動神経が悪いイメージないかな。野島健児さんか逢坂良太さん。(「ダイヤのA」のせい)

長谷騎士:騎士と書いてナイトと読む。大地の職場の先輩。元甲子園優勝ピッチャー。

がっちりしていて野太い声みたいなイメージ。小野大輔さんかな。(「ダイヤのA」のせい)

近藤真夏:ビールの売り子。歌手を目指している。

明るくさっぱりした美人。千本木彩花さん。かっこいい役のイメージ。

一志:大地の親友。同性愛者であることを周囲に隠している。

シュツとしてかっこよくて、気配りが出来て後輩にも慕われている。声がそんなに低くないイメージがあるんですよね。小野友樹さんとか、木村良平さんとか、岡本信彦さんとかかな。

アニメ化待ってます。 😀

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